日本軍が中国でまいたちらし
MUSEUM ARTIFACTS
日本軍が中国でまいたちらし
1938(昭和13)年~1945(昭和20)年か
日本軍が中国で配布したもの。敵側の戦意喪失を目的として配布する印刷物を伝単(でんたん)といい、第二次世界大戦中には各国で印刷され、飛行機で上空から大量に配布された。日本軍が中国向けに制作したものの中には、この資料のように漫画(イラスト)入りのものも多く存在し、意図をより伝えやすくするための工夫があった。
日本が戦争中に中国で何をしたかについて、誰もがある程度理解していると思います。彼らは無実の人々を残忍(ざんにん)に殺し、生きている人々を実験対象として扱いました。これら多くの犯行について語れば、みな当時の日本を憎むでしょう。しかし、当時の日本には大きな野望があり、中国を確実に押さえることができると感じていたため、残酷(ざんこく)さを隠し、人々に愛してもらうために、多くのポスターやちらしを作成しました。
この資料も当時の日本が作成した宣伝用ちらしの一つです。この絵を見ると、中国側の軍閥、中国共産党が組織した軍隊(中国工農紅軍(こうのうこうぐん))についた民衆は自滅の道しかいないと書かれていることに対し、日本側についた民衆は、安楽な日々を送ることができると書かれています。これらの絵は実際の状況と一致しておらず、現代の我々がみると、むしろ強烈な皮肉を込めた絵としか捉えられません。歴史の真実に向き合って戦争の残酷さを理解することで真の平和に繋がると信じています。だから、このような捏造された歴史を通じて皆さんに本当のことを語っていきたいと思います。
ミュージアム学生スタッフ 李文強
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